人生100年時代に備えるオーラルケアのススメ
健康生きがいづくりアドバイザーの和田啓二です。
6月4日は虫歯予防デー 。虫歯予防の重要性を知ってもらうために、2001年(平成13年)に制定されました。実はその歴史は古く、20世紀に入ると日本も生活水準が高くなり砂糖の消費量が増え、まだ歯磨き習慣も定着しておらず、特に子供たちにむし歯が溢れました。そこで日本歯科医師会が2013年(昭和3年)に「むし歯予防デー」を制定したのが始まりです。近年ではむし歯だけでなく、歯周病そして口腔機能低下に伴う全身疾患の予防が重要視され2013年(平成25年)より「歯と口の健康週間」になっています。
2024年の日本人の平均寿命は、男性が81.05歳、女性が87.09歳です。そして100歳以上の高齢者は2023年9月15日時点で、9万2139人となっています。いよいよ人生100年時代到来とも言えます。しかし、平均寿命は長くても男女共に約10年間は、何らかの不自由があるまたは要介護状態で暮らしているのが現実です。できれば「ぴんぴんころり」でいきたいものです。
不自由、要介護の原因の多くは、加齢に伴う体の機能低下です。最近ではフレイル(虚弱)という言葉も一般的に知られ、その予防の重要性が強調されています。これは皆さん一人一人の生きがいにも繋がりますが、超高齢社会のわが国では高齢者が健康であることが社会保障費用(年金、医療費他138兆円)の抑制になります。つまり健康であることが“社会貢献”であると言えます。
前置きが長くなりました、そこで「人生100年時代に備えるオーラルケアのススメ」です。全身のフレイルの前にやってくるオーラルフレイルに気づき、対策をとりましょう。
<オーラルフレイルとは>
<オーラルフレイルの自己チェック>
固いものが食べにくくなった、お茶を飲むとむせることが多い、口が乾くなどの口周りの“ささいな衰え”が気になりませんか。これらはまさにオーラルフレイルの前兆で、対策をとり予防する必要があります。
オーラルフレイルは最終的には口腔機能低下症という病名が付き、食事が十分に摂れずに低栄養そして筋肉減少症、誤嚥に伴う肺炎の発症に繋がります。まずは、毎日の歯磨き、歯間清掃、義歯洗浄が基本ですが、定期的な(できれば3か月に1回)歯科受診で検査、クリーニング、必要に応じての治療そして指導を受けることでオーラルフレイルを予防しましょう。